INFOGRAPHIC Presentation 2016

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1月22日 9:20~ 東海大学湘南キャンパス 18号館109教室にて、統計データを分析する数学科と視覚化を実現する芸術学科の学生がコラボレーションしてインフォグラフィックを制作する授業「インフォグラフィック」の発表会が開催されます。当日には特別講評者として総務省統計局の永井様はじめ何名かの方がいらっしゃいます。ご興味ある方は是非、お越しくださいませ!

さて、3年目に突入したインフォグラフィックの授業ですが、数学科の担当教員の山本先生と毎年いろいろなことにトライしています。今年は新たに3つのことにトライしました!この3つのトライが作品にどう活かされるかは、全くわかりませんが!

schooのオンライン授業×リアル授業

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オンライン授業サービスをされているschoo社の田中伶さん二宮 優衣さんにお世話になり、「インフォグラフィックの現在」という三回の授業番組が完成しました。統計局の永井さん、数学科の山本先生、Newspicksの櫻田潤さん、NHKの山本智さん、矢崎祐一さんをお招きした授業です。生放送&録画公開ということで、めちゃくちゃ緊張している私が写っている映像を、学生たちに「見ろ!」と言うのはなかなかの苦行なのですが、仕方ない!

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P9000040この番組を授業前にあらかじめ見てもらって、その次の週には統計局の永井さんや、schoo社の二宮さんに大学に来ていただき。実際の授業で補足講義&ディスカッションをしました。

2.関係性の質の向上

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数学科と芸術学科の学生がいかにコラボするか。これは、初年度から変わらないテーマです。最初の年は、アイスブレイクなどをゴマカシ程度にやっていました。そこで、今年は異文化コミュニケーションやチームビルディングがご専門の田中紀代子先生をお招きしてワークショップを開催しました。

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このワークが面白い。指示役の人がメンバの手を動かすよう指示することで、指定された形を作るワークです。ジェスチャーしても伝わらない!言葉で指示すること指示されることを両方経験できるうえに絶対に名前を覚えられる。

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「あの形」にもトライ。

ちなみに、MIT教授のダニエルキムの成功循環モデルというのがあるそうです。このモデルは、「関係の質」→「思考の質」→「行動の質」→「結果の質」という4つの質を順番に高めていくことがチームにとってGOODなサイクルであるとのこと。一般的に課題を課す側から見れば、「結果の質」を先に求め、「行動の質」→「思考の質」→「関係の質」と進ませがちなのだけど、それは悪循環を生み出してしまうと。まず、チームメンバーが立ち場の違いを相互に理解する等の「関係の質」を向上させて、「思考や行動の質」、ひいては「結果の質」を高めていくことで、好循環を生み出すと指摘しています。

 チームでおこなう仕事や研究においても、飲み会や何かしらの交流会などの関係性の質を高める機会があって初めて「一緒にやりましょう」がきっかけで面白いプロジェクトがスタートしていくものだと思います。逆に「想定される成果、収益」が記載される研究計画とか事業計画って実はBADサイクルを生むものだなぁと思ったりします。

3.グラフィックファシリテーション

発話した内容をその場で視覚化するグラフィックレコーディングや、視覚化を通して会議を進行させるファリシリテーショングラフィック。考えてみればインフォグラフィックの制作にも重要だなと思いました。

 いままでの両学科の作業プロセスを見ていると、1.数学科の学生がデータを集めてグラフ化する→2.芸術学科の学生がすぐにイラストレーターでデザインするという傾向がありました。でも重要なのは、1と2の間を何度も高速に行き来すること。

 イラストレーターで作ってしまってはその変更のスピードが遅くなってしまう。なので、早い段階で手書きを用いながら「こうする?」「これであっている?」とビジュアルを通してクイックプロトタイピングして進めたほうがよい。

P9020151 ということで、簡単なグラフィックファシリテーションのトレーニングを1日だけやりました。まずはブレインストーミングとファシリテーション。ポストイットで言葉を記録して構造化するところから。

P9020162次はグラフィックレコーディング。「授業でサボっていきたいところ」を隣の人に話してもらって、それをリアルタイムに視覚化します。

IMG_0712二週間後のグループテーマ出し&発表の様子。少しは活きたかな?道具を予め用意して、意識的にやらなければ、なかなか身につかないのがグラレコ。これからも活用してほしい。

あともう一つ。今年から始めたことではなく、今年もできたこと。それは徳間さんのインフォグラフィックの特別講義です。行政機関から研究機関、教科書から海外の雑誌まで、今までデザインが本格的に実装されてこなかった領域で良いお仕事をされていました。講義の内容は秘密ですが、本当に面白かったです。激務の中お越しいただき、ありがとうございました。 

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ということで、たくさんの方がに支援していただいているインフォグラフィックの授業。ぜひ、発表会におこしください!