内閣官房 日本再生事務局さんと未来シナリオを視覚化するプロジェクトがスタートしました。「政策」という結果がイメージしにくい未来シナリオを視覚化します。
このプロジェクトはデザイナーが勝手にデザインするのではなく、当事者の人、つまりノンデザイナーの人たちが視覚化できるように、デザイナーがツールを開発したりグラフィックファシリテーションで支援します。
また、政策に関与したいと思っている人たちも視覚化に関与できる場(公開型のWS)を作ろうと思っています。
そのWSの実験と検証を目的として、ゼミの学生と事務局の方々とプレワークショップを開催しました。
デザインする未来シナリオは改革2020という政策です。オリンピックが開催される2020年までに我が国として成し遂げるべき中核となるプロジェクトのようで、具体的には以下のようなプロジェクトです。
1 次世代交通システム・自動走行技術の活用
2 分散型エネルギー資源の活用によるエネルギー・環境課題の解決
3 先端ロボット技術によるユニバーサル未来社会の実現
4 高品質な日本式医療サービス・技術の国際展開 (医療のインバウンド)
5 観光立国のショーケース化
6 対日直接投資拡大に向けた誘致方策
なかなかイメージはし難いです。
さて、プレWS当日の流れです。
最初に内閣官房の山本さま、郷原さまよりプロジェクトのご説明。このような前例のない取り組みを認めていただき、ご調整いただきました。
富田からは今回のプロジェクト説明。視覚化はアイソメトリック図を使って描いていきますので、そのご説明。
ところで、アイソメトリック図はインフォグラフィックでも多用されていますが、これって個人的には現代版の洛中洛外図なのではないかと思っているのです。
洛中洛外図されたは斜投影図法で描かれており、当時の天下人が自分の支配下の街を描かせているわけです。ちなみに最も有名な上杉本は足利義輝が狩野永徳に作らせたものですが、その時の永徳は23歳!学生も頑張ればできるはず!
まずは簡単な図解トレーニング。基本的にグラフィックファシリテーターがヒアリングしながら図化していきますが、当事者が描けることが最も効率的にデザインできるため、みんなで簡単なトレーニングをします。
なお、デザインを支援する道具としては、専用のステンシルや、アイソメトリック模造紙、貼ってはがせるデザインシールなどを作ってみました。
まずはキーワードをポストイットにまとめ、ヒアリングしながらイメージを描いていきます。途中で、やり方に関する情報共有タイムを設けました。
最後にまとめていきます。個別のグループで作ったものもパースやスケールがあっているので、一つの街にまとめることが可能です。
最後にリフレクション。今回のWSを公開型にして一般の人を呼んでできるかどうかを考えながら、問題点や改善点やあげていきました。確実な手応えを感じつつも、まだまだ課題はありそうです。
学生の皆さん:荒新 桃子、齋藤 瑞貴、下別府 真子、玉置 幸汰、永井 結子、南瀬 駿也(東海大学 教養学部芸術学科 デザイン学課程 3年)