当事者デザインを英語にすると

2017年度のデザイン学会で、当事者デザインについて発表申し込みすることにした私は、一つ困ったことがありました。論文のタイトルに当事者デザインという言葉を入れたために、英語で当事者デザインをどう表現すれば良いのか、という問題に当たりました。

上平先生はBy Themselvesという言葉を使っていましたし、Liz sandersはBy peopleという言葉を使っています。ただ当事者デザインという言葉そのものの英語訳が見当たらず、ネイティブの方で翻訳やライターをやりつつも現在は研究者の方に聞いてみることにしました。

その方は、うーんと言いながら「DIYかな」と答えました。DIY! お父さんが家のデッキを作るような日曜大工のイメージやテレビ番組のボンビーガールのような100円ショップで快適生活を行う都市サバイバルなイメージの方が強かったので、少々違和感がありました。気になってDIYをwikiで引いてみると以下のような記述がありました。

英語のDo It Yourself(ドゥ イット ユアセルフ)の略語で、「自身でやる」の意。(中略)お金を払ってひと(業者)にやらせるのではなく、自身で(つまり自分の身体を使って)何かを作ったり、修理したり、装飾したりする活動のことである。DIYは、「自分でできることは自分でやろう」という理念のもとに行う諸活動である。”[https://ja.wikipedia.org/wiki/DIY]

Do It Yourselfの言葉の意味そのものを聞けてば、確かにピッタリなのがわかります。さらにDIYの歴史を辿ると面白い文章がありました。

“第二次大戦後のロンドンで、廃墟に立った元軍人たちが「何でも自分でやろう」を合い言葉に、町の再建に取り組んだのが始まり”[デジタル大辞泉]

つまり、自分たちの生活を人に頼らずに作っていこうという社会的側面がこの言葉、スローガンにはあったのです。

「自分でやる」と「自分たち」でやる

しかし、一点気になったのがYourselfという言葉でした。当事者デザインを考えると、決して1人で解決するのではなく、たとえ個人の創造性を対象としたものであっても、組織であっても、コミュニティー中で触発し合い、支え合い、相互に利用し合う傾向があります。つまり「自分」ではなく、「自分たち」の方が合うのです。そこで、もしやDo it Ourselvesがある?と思って調べたらありました。

Tim o’reillyがオープンガバメントの文脈で用いていました。赤字の国家財政に頼らず、自分たちの街や暮らしに必要なものは自分たちで作ろうと訴えています。
プレゼンテーションではo’reillyは www.meetup.comの共同ファウンダーのScott Heifermanに提案された言葉であると述べています。
さらにTim o’reilly引用する形で、庄司昌彦さんが電子行政の文脈でDo it Ourselvesを語られていました

そこで、同じDIOではありますが、頭文字をDoからDesignに変えて、Design it Ourselvesという言葉があっては良いのではないかと考えました。先のネイティブの研究者の方に説明したら「おおお!いいんじゃない?」との返事をいただいて、良いのか悪いのかわかりませんでしたが(笑。

Design it Ourselves
私は気に入っているのですが、、みなさん、どう思いますか?