6月30日(火)
- 早いものでもう6月も終わりだ..
- 今日は事務作業に専念した日だった。発表ごとが来週までないので、安心して事務作業ができた。
- 今年の秋学期の授業の調整、来年度の春学期秋学期の教室予約や複数教員の担当、再来年度の改組後の授業に調整が並行して進む。電子基板のように複雑に書き込まれたエクセル書類と睨めっこ。
6月29日(月)
- 今日も瀧さんとのデザインプレゼンテーション。今回は学生たちの体験作文が仕上がってきた。これが、まぁ本当に面白かった。
- この体験作文とは、自分のデザインの行為を特徴づけたトピックを決め、自分は何をして、どう感じたのかをかなり詳細に、エピソーディックに語った文章だ。(須永剛司先生がやられていて、それを実践した瀧さんが授業で教えてくれている)
- 例えば、ある学生は彼氏との激しい喧嘩の様子を、ある学生は友達との旅行でいったカフェで長時間居候した時の様子を書いた。相当長い文章だ。でも、読んでいてとても面白い。発表を聞いていた学生もとても面白がって聞いているのである。
- ところで、デザインのプレゼンテーションは(ビジネスの現場も)どうも退屈でつまらない。なぜかというとデザインの多くが創ることが先行していて、コンセプトとして伝えられるものは、作られた後に言語化されたり物語化された「作った理由」がほとんどであるからだ。さもその理由があったから必然的に作られたように言うのだけど、なんだか言い訳を聞いているような気になってしまう。
- でもデザインを特徴づけたものには、作者自身が知覚した、感じ取ったある具体的な「体験」があるはずだ(作者自身も気がついていないことが多いはず)。その体験を追体験できるような文章を読んだ方が100倍くらいその作品の意味を深く感じ取れると思った。
6月28日(日)
- 今日は休む日。
- そうそう、ロングバケーションにはまっている。今から25年くらい前のトレンディドラマ。例の如く、奥さんが勧めてきたので見始めた。関心がなさすぎて、第一話は作業をしながらチラチラ見ていたけど、最終回は被りつくように見てしました。
- 20代の木村拓哉と、30代に入った山口智子が最高の演技で、それが一番の見所なのは間違いない。ただ、もう1つの見所は、物語の中で垣間見れる当時の社会のすがただ。厚労省の白書のバブル崩壊後の日本社会と今日の労働経済なんかを見ながらドラマを見ると、バブル崩壊後の景気低迷、就職氷河期、若者の非正規雇用、大学の進学率増加、携帯電話普及前のコミュニケーションの仕方などの大きな社会変容が物語の背景にあることが意識化される。もしかしたら、登場人物の行動や感情は性格ではなく、社会の変容によって生み出されたものではないだろうか?リアルタイムでは感じられないエモさ。
- 舞台となったマンション(通称:瀬名マン)はなくなってしまったようだが、家の近くに結構ロケ地がありカメラで撮ってきてしまった。人生で初めてのロケ地巡礼である。ここまではまってしまうとは…
- 素麺を作った。豚ひき肉と新生姜と一緒に炒め、豆板醤と味噌と花山椒で味付けした肉そぼろと、胡瓜と大場と茗荷と青納豆を刻んでゆかりをちょっと入れた。もう全くレシピを見ずにフィーリングで作ってみた。
6月27日(土)
- 昨日の12時間連続配信の体の疲れが抜けずに11:00起床… 今日の研究会の発表準備開始。
- 共創学会が13:30からスタートでZOOMで視聴
- 学内のFD的研修会で14:00から開始でZOOMで移動。14:30から発表。
- 共創学会に移動するために退出したが、身体と目と関節が痛くてダウン。
- 晩ご飯の時間。ほとんどテレビを見ないのだけど、好きな番組がある。「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」(テレビ朝日)。色々なことに詳しすぎる子供たちが出演するのだけど、純粋な探究心が素晴らしく、そして可愛らしい。番組の編集もサンドウィッチマンも、人を傷つけない、無理のない笑いに溢れていて、見ていて安心できる。
6月26日(金)
- ほぼ寝ないで朝まで準備を続け、9時から授業スタート。お酒を飲んでないのに「ほろ酔い」のような感じでふにゃふにゃしている自分がわかる。
- 午後のビジュアルデザイン実習はカフェインで少し取り戻したが、こういうのは本当に身体に良くない。
- あっという間にXデザインフォーラムの時間になった。僕が発表したのは「関わりの指先 ビジョンデザインにおける視覚的対話」という演題の発表だった。授業とも違って顔が全く見れない相手、しかも社会人200名に対して発表するという不思議さ…ご視聴に感謝
- 学生の村上さん、門松さん、松浦さんがmiroでビジュアルレコーディングしてくれた。質問者はコメント機能で投稿してくれた。
- オンライン配信の合計12時間で記録更新!!!!。身体に良くないことはよくわかった。
6月25日(木)
- 昨日の睡眠不足が残っていて身体に力が入らない。Twitterで辛い投稿をしたいけど、やめておこう。本音を残す場はここにしておきたい。
- 明日は朝9時から17:00まで授業で18:00からデザインフォーラムの登壇なので、今日準備をしないと色々間に合わない。Xデザインフォーラムの視聴者は200名を超えている…うぅ〜怖い
6月24日(水)
今日は、母校でもあるムサビの基礎デザイン学科で1日のみのオンライン授業だ。結局準備で朝6時までやって、3時間寝て朝9時に起きて準備を続けて臨んだ。
内容は、卒業してから今までの旅路。内容は、2年前に基礎デザイン学科50周ねんの展示会である第62回企画展「デザインの理念と形成:デザイン学の50年」で展示?提出した原稿をもとにした。
オンキャンパスであれば当時の教室や学生を見て当時の自分に重ね合わせてみたりして、懐かしむこともできたのだが、僕はラジオで届けるような気持ちでお話をした。
最後にワークショップをやった。家にある食材を使ってグループで架空の献立を立てるというワークだ。技術トラブルで大混乱するかと思ったけど、何とかうまくいった。
あとで全員分のアンケートを送ってくれたのだけど、一番伝えたかったことやとても細かなところまで覚えて、丁寧な文章を書いてくれてとても感動した。
- 昨日のことなのだけど、うちの研究室を卒業して慶應SFCの加藤文俊先生の研究室に進学した安田くんと、研究室の学生さんからインタビューを受けた。何か結論を急ぐようなインタビューではなく、テーマだけ緩やかに与えられて、「いい感じ」で話せるインタビューだった。さらっと話したことに対して追加で質問をしてくる。すぐに答えられない質問をされるのは気持ちいい。加藤研で学んでいる
6月23日(火)
- 明日、母校でもある武蔵野美術大学の基礎デザイン学科の授業にオンライン登壇する。もともと、視覚的対話をテーマとしたワークショップを対面で開催予定だったのだけど、コロナの問題により、オンラインになってしまった!
- ワークショップそのものを開催するのが難しいので、miroで開催することに。家にある食材を使って、グループで献立を考えるワークをするのだけど、果たしてうまくいくのか心配である…
6月22日(月)
- 今週末のXデザイン学校のビジョンデザインの実践とアプローチ(オンライン)に登壇予定だ。これは、本来デザイン学会で開催予定だったセッションを別なイベントでオンラインで開催することにしたものだ。当日は研究室の何名かが手伝ってくれて、リアルタイムドキュメンテーションすることになっている。
- で、昔のデータをみていたらXデザインフォーラムの前の情報デザインフォーラムの頃、学生たちと講演会場にパソコンを持っていてmiroの前進のrealtimeboardで記録をしていたデータが出てきた!
- 今回もフルオンラインになったのでこのような記録がこれまで以上に役に立つのではないかと思っている。
瀧さんのデザインプレゼンテーションに、K先生が来てくださった!体験作文の経験者ということで、授業が盛りあがった。
授業の最後に、仙田くんが久しぶりに来てくれた。3年生を対象にインターンの募集のお知らせや、今年メンターとして学生の面倒をみることになったビビビット展のことなど。オンラインになっていろいろな方に会いやすくて嬉しい。
6月21日(日)
- 妻の習字(デザイン書道というらしい)は、引き続き継続しているようだ。
家で使うアロマを新しくすることにした。ニールズヤードのWomen’s Balanceというアロマオイルが好きでよく使っている。ゼラニウムの配合が最高で、寝付きが良くなる。(女性用とあるが性別は気にしなくて大丈夫)
ただ、もう少し仕事用にシャキッとする時のものが欲しくて、@aroma 神宮前店に行った 。@aromaは緊張感のある佇まいで、化粧品会社のような雰囲気がある。買ったのはB16のゼラニムとラベンダー。リフレッシュとリラックスが組み合わさった絶妙な調合。
ちなみに、@aromaは、アロマオイルだけでなく、ディフューザーの質もいい。半年くらい前に買ったsoloは超音波型で長時間自動でアロマを空間噴射してくれるので気に入っている。新型のkoというコンパクトなファン型ディフューザーが発売されていたので買ってみた。これも、とてもよかった。
6月20日(土)
- 今日はオンラインの面接があった。詳しくは書けないが新鮮な体験であった。午後から学科や課程の会議。かれこれ5時間くらい連続の会議だったけど、あっという間であった。
6月19日(金)
今日は、いつもの連続10時間オンラインDAYだ。今日は長めの配信なので大学に行った。撮影機材やら本やらを運ぶと凄いことになる。
今日の遠隔富研のゲストは、福岡大学の森田泰暢先生だ。以前から交流があり、森田先生や学生さんが東京に来たときに一緒にやりましょう!と話していたので、このタイミングでオンラインで開催してみることになった。森田先生のゼミの学生さんも10名くらいさんかしてくださり、miroを使いながら話を進めた。
うちのゼミ生、森田先生のゼミ生らに「遠隔授業を継続してみたいか」と聞いてみたところ、多くの学生が講義系は遠隔を継続希望し、実習、先生との相談、友達との会話は対面を希望していた。ある程度は予想通りなのだけど、先生との相談時間は、森田先生も富田も遠隔が良いと思っていた。なぜかというと隙間時間を使って学生と話したりできるからである。しかし、学生はふとしたタイミングで相談がしたいそうである。そうスナックとかバーのように(通ってないけど)相談したいのかもしれない。
最後は、これから始まって欲しい授業をみんなに提案してもらった。お題は「〇〇のような授業。その心は?」だった。ある学生はラジオみたいな講義、その心はもう少しフランクに、引き込まれるような話を聞きたいから。であった。森田先生もラジオ型の講義をされていたのだけど、やってみたいなぁ。
6月18日(木)
- 今日のオンラインは、大学の広報の会議と早稲田の授業。
- 晩ご飯にサムギョプサルを作ってみた。自分で作った辛味噌コチジャン、味付けネギ、もやしナムルは最高の出来だった。と自分では思っている。
6月17日(水)
- 取材のために原稿を用意する。このために知り合いにヒアリングさせてもらい、当事者にインタビューし、自分なりの考えを原稿にまとめて、それを相談した方にもう一度送り確認して臨んだ。
- 撮影の時間は10分程度で終わった。オンライン取材、すごい時代だ。放映は7月1日にあるらしい。
- その後はずーっと学内会議だった。今日は学長もオンラインで話されていた。学長が学部を横断して会議ができるのもなかなか凄いことだ。これまでも、別なキャンパスと接続する会議が多く、会場にテレビ会議システムを設置して、みていた。しかし、各自がオンラインで接続して聞いた方が、理解しやすいと思った。
- ここでは書けないけど来年度のある取り組みについて、学内に相談して話を進めている。研究が進むといいな。
6月16日(火)
明日テレビの取材がある。Skypeでの撮影なのだけど、やはり髪が伸びていると恥ずかしい。だから家の近くの美容室に予約した。しかし、連絡を確認したところオンライン会議が入っていた。バッティングである。
美容室はコロナ対策のためにほとんど予約できないし、明日の撮影がある。そこで、人生で初めて美容室でZOOMをした。結果は、うまく話せないので、やはり会議は自宅でやるべきだとよくわかった。
6月15日(月)
- 瀧さんのデザインプレゼンテーションの授業。今日は体験作文に話が進んだ。デザインの実践をより具体的に記述するためにある体験を絞り込みそれをエピソードのように語っていく方法だ。須永先生から体験作文のお話は聞いていたが、瀧さんの具体的な事例を拝見することができ、とても面白かった。ある意味で、この日記も体験作文にも通じるところがある。僕はこれを「ひらかれた振り返り日記」だと思って書いている。
- Tシャツを買おうと思ったのだけど、高素材のものより、ブランドものよりも、最も自分にとって価値のあるTシャツは何か。それは自分で作ったTシャツだ。
- ユニクロでオリジナルTシャツがオンラインで作れるので作ってみた。漢字で「富田誠」って書いたやつを試しに注文してみた。
6月14日(日)
- 今日は代官山蔦屋の中にあるレストランに行った。前回のラーメン屋以来、初めての外食だ。テラス席があり、異国感のある料理が多いので、ちょっと海外に行った気分になれる。昔、スパリゾートハワイアンズとか異国情緒溢れる施設が日本中にできた理由がちょっとわかる気がする。人は日常と非日常を同時に求めてしまうのだ。
- 席に案内させられた後にウェイターがこう言った。「メニューは感染予防のために机のQRコードからスマホで見てください」僕たちはSNSが気になって仕方がない夫婦のように、それぞれのスマホでメニューを見た。
- でも何を注文するか決めにくい。視覚的対話の研究をしている身として、この理由は、指さしと注視が生まれないから、お互い何を注文したいのか、察知しにくいからではないか?と思ってしまう。でも、これはこれで便利。今後は、回転寿司やカラオケ屋の注文端末のように自分のスマホで注文するのかもしれない。
- ちょっとした音楽を作った。と言ってもGaragebandでループトラックの組み合わせ。BPMが80〜100くらいの遅めのリズムで、コンガの音とピアノのメロディーの曲が聞きたいという、マニアックな欲が生まれたのだけど当然見つけることがもできなかったので、勢いで作ってみたのだが。アリと言えばアリだけど、どこかナシ。素人が何かを作った時によく起こるやつだ。
6月13日(土)
- 今日は本属先の大学院芸術学研究科の中間発表だった。芸術学研究科は、音響専攻と造形専攻の2つからならるため、演奏の研究なども含まれる。研究発表ではZOOMの音声共有の機能を使って、楽譜に合わせてピアノのフレーズが流れたりする。十分に発表として成立していた。
- また、非常勤の先生もこれまで以上に多く参加され、コメントのフィードバックも、しやすくてフォーマルな発表の場だとオンラインは向いていると感じた。
6月12日(金)
- さて、今日は10時間オンラインDAY…!
- 朝1限目が辛い…学生も辛かろう。どうすれば爽やかなライブ授業を配信できるのだろうか。
- 1年生を対象としたグラフィックデザインの授業の課題制作は、例年と同様、もしくは例年以上に作り込んでいるかもしれない…実技もオンラインでかなりカバーできることが実証されてしまった。
- 午後の授業の3年生はコンセプトメイキング。学生と教員の対話をKeynoteでリアルタイムでタイピングして書き残していく。どの先生が何を言ったのか、言葉として残される。4年前、クラウドドキュメントを使ったリアルタイムドキュメンテーションとかをやっていたのだけど、まさかこう言った時に利用されるとは思わなかったな….UDトークやGoogleの文字起こしの精度も高くなっているので、もっと活用されていくだろう。
- 今日の遠隔富研に来てくださったのは、一般社団法人SoLaBoの工藤紘生さん。工藤さんは職欲(ジョブヨク)というキャリアに関する対話のワークショップをあらゆる大学で開催されてきた。ワークショップは工藤さんのサポートのもと開催大学の学生たちによって企画・進行される。東海大学でも過去何度か開催したことがある。
- 長年にわたって人事・人材に関する仕事をされてきた工藤さんにとっても、どう生きて、どう働いてゆくのかは今大きな転換点なのかもしれないと言う。
- Youtubeで生活のありのままを発信する人たちがたくさんいらっしゃる。ほんの一例をあげれば、ナカモトフウフさんらや、せかたんさんとかとか。そこで中心とされるのはDIY的生活実践だ。
- これは、「好きなことで生きて行く」という聞き慣れたフレーズだけに集約できる事象ではないと思う。自分たちで創りあげ、新しい生き方を実践し、他者と共有するという点で、(批判を恐れず言ってしまえば)ウィリアムモリス的事象だと捉えた方がわかりやすい。(過去記事)
- 安西 洋之さんもDIY生活と(新たな)ラグジュアリーの関係性に着目してウィリアムモリス 的世界との接近を指摘されていた。
6月11日(木)
- とある報道機関からコメントの依頼があった。その当事者の関係者である知人にチャットで聞いてみながら仮説的なコメント内容を考えてみた。すると、当事者の方を紹介していただき、オンラインでヒアリングすることができた。自分の仮説の補正をすることができた。1/3くらいは間違っていたように思う。
- 休憩時間に外に出る時は、ここが気に入っている。何も考えずに「ぼーっと」する。昔、公園で「ぼーっと」しているおじいさんやおばあさんを見て、「何をしているのだろう?」と思っていたのだけど、わかった。「ぼーっと」しているように見える人は、「ぼーっと」しているのだ。
- 夜に、札幌在住の研究者と、京都在住の初対面の方と、神奈川県在住の研究者とZOOM飲み。あっという間に3時間経って、23:30に終了。研究の刺激を受ける。嬉しいな。
6月10日(水)
- 今日は天気がいい。朝早く起きて、家の近くの大きな公園で走った。これまでジムに通っていたので、運動はそれなりにしていたんだけど、もう解約してしまった。だから久しぶりの運動だ。
- 科研の分担の先生と打ち合わせ。今後、他の研究機関のとの研究会議は、大部分がオンライン化されるような気がする。
- 本属先の研究科会議。こちらもオンラインでの会議。効率がいい。
6月9日(火)
・対面で25人とオンラインで25名程度の会議があった。このような会議形式はこれから増えるように思える。対面で話している人たちのコミュニケーションが、よりダイナミックに感じられる。
・坊農 真弓さん(国立情報学研究所)の研究を思い出す。坊農さんは、今どう言った研究をされているのだろう。
・遠隔富研のゲストは柴田 厳朗さん。日本の老舗のデザイン会社であり、硬派なデザインを続けるGKデザイングループの中で、リサーチに特化したGKDRI (デザインリサーチイニシアチブ)をスタートされた。
- 創る系の人から見れば、リサーチという言葉は、「客観的」で「無機質なもの」だと感じてしまうかもしれない。しかし、柴田さんは「主観的」で「自分のフィルターを通して観ること」が大切だと言う。
- 「ではそのフィルターはどうやって作られるのですか?」とピュアな質問をしてみると、柴田さんは「ワインと小説で作られているのかな」と笑って答えられた。
- 後半はコロナによる自分や社会の変容についてディスカッションした。いつも思っているのだけど、学生はこの社会変化をどう捉えるのだろう。年齢が低ければ低いほど、意識的に言語的に社会変化を捉えることはないのかもしれない。でもその分、考え方の中に強烈に焼き込まれる「何か」があるような気がしてならない。
6月8日(月)
- 瀧さんとのデザインプレゼンテーション。これまで、自分のデザイン行為を段階的に言語化してきた。そして、今日は初めて、グループに分けて自分の作品を説明した。
- やはり、須永先生が説明されていたWhat(何をデザインしたのか)How(どうやって作ったのか)Why(どうやってデザインしたのか)Finding(何をそこから見つけ出したのか) この説明の形式は「行為としてのデザイン」を他社に共有する上で、とても良い型だ。
- 遠隔富研のゲストは肥後 祐亮さん。京都の人材系の会社でコミュニケーションのデザインの支援をしつつ、ワークショップデザイナーや、グラフィッカーとしても活躍されている。
- 肥後さんは人材育成に携わってらっしゃるので、テーマを「自分たちはいかに生きるのか」とした。
- 参加している学生は就職活動をしている学生も多い。今、コロナにより就職活動が難しくなっている。価値観も多様化し、社会は複雑化し、経済は先行きが不透明だ。キャリア形成は極めて難しい。肥後さんの力強い言葉にエンパワメントされたようだ。
6月7日(日)
- 公園で仕事してると子供が寄ってくる。「そっちにカブトムシいますかー?」だって。かわいい。
- 走り回ったり仲良く土いじりしている子供たち、座って語る夫婦、本を読む老人、それぞれの人たちが、やりたいことをやっている。なんだか我々が猿の集団に思えてくる。
- 日光を浴びてとても元気になった。
6月6日(土)
- 今日はとにかく仕事をしないようにした。正直いうと仕事は溜まっている。でも、これ以上はできない。
- 妻が漫画「浮浪雲」にはまっている。先日、逝去されたジョージ秋山の作品だ。電子ブックで読むことができる。
- 僕は漫画も映画も小説も全然読まない。もっというと感情移入しすぎるのが怖いから読めない。映画なんかは掃除しながらチラチラみるくらいじゃないと重くて辛くなってしまう。
- でも、こうやって苦手なものでも、妻が勧めてくると仕方なしに見始めて、ハマってしまうのだ。ヨガとかもそう。
- 主人公の「人情」が粋に描かれている。ところで、昔は「人情」の時代ったのだろうか、今の時代の「人情」ってなんなんだろうか。
6月5日(金)
- 今日はそう、10時間連続オンラインDayだ.. とにかく1時間授業すれば5分歩くようにする。
- 3時限目の授業は複数人の先生が担当の実習授業。基本は学生が課題をオンライン上に提出しみんなで見ながら講評していくのだけど、学生の人数が多いので全教員が講評すると大変なことになる。メインの先生が音声で講評しつつ、残りの先生がチャットで講評コメントを残していくスタイルになっている。これはなかなかいい。
- 今日の遠隔富研は東北大の田中香津生さん(研究室WEB)。加速器と呼ばれる超大型の実験機器を使った研究をされているのだけど、当然大学に入れないとなると、実験ができない。そこで田中さんらが取り組んだのは、遠隔による実験。大学にいる田中さんらが学生の指示のもと実験器具を操作し実験をするという。
- 興味深いのは、ラボメンバーがオンライン上で(notionを使用)実験に関する議論をして実験しているという。しかも、東北大の学生だけでなく他大学、さらには中高生までもその実験に参加できるという。個人で寡黙にすすめる実験が協働的に進めることが可能になったということに驚きを覚えた。
- 実は3年前から田中先生とは科学技術コミュニケーションに関する共同研究をさせていただいている。今年も何かが始まりそうだ。
6月4日(木)
- 日記をサボってしまったせいで、この日の気持ちを思い出せない..
- 大学のオンライン会議があった、早稲田大学の授業があった。とにかく夜まで忙しかった。
- あまりに座って話をしているのも辛くて夜、散歩に出たのだけど、そのタイミングで学生のグループに暇な人話しませんか?と投稿した。すぐに学生2人が入ってきて1時間近く、近所を爆笑しながらうろうろしていた。
- 話の中で「遠隔富研」をもっと面白くできないか、という話題になった。そこで「笑っていいとも」は凄いからサングラスをかけてみようとか、「笑っていいとみ」という話をした。
- テレビは、お手洗いに行くタイミングとしてのCMがあったり、話題転換としてのコーナー分けがあるとか、当たり前だけどよくできている。そんな仕組みを取り入れて行こうと思った。
6月3日(水)
- 毎週水曜日は大学は会議デー。〇〇委員会が連続する。この手の委員会は議事録を作るようになっているのだけど、書かれている議事録を見ながら会話するのは悪くないと思う。
- そう思い出した。2006年頃「議事録ドリブン」という会議法&オンラインサービスがあった。昔、小さな会社をやっていた頃、開発者の鈴木健さんが会社に来てくださり、このサービスを見せてもらった。「会議は議事録を作るものなのだから、後回しせずに会議中にみんなで見ながら記録するべきだ」っておっしゃっていた記憶がある。ちなみにこの鈴木健さん、スマートニュースの創業者でもある。2006年頃は全然違うことをされていたんだな。
- 広報用の動画編集をし続けている。やっと書き出しが終了した。動画編集は最後の詰めの部分に時間がかかる。多分、完成の90%のところまでにかかる時間が1日だとすると、残りの10%の部分に1日かかる感じ。ほんのちょっとしたテンポの違いとか、エフェクトのかけ忘れの修正とか、あとはBGMの修正とか。そんなところに時間がかかる。
- 完成した動画は”いかにも”な広報動画なのだけど、それなりに時間をかけて頑張ったつもり..動画編集、ハマると楽しいよね。
- 家の中を走り回るような感じで1日を終える
6月2日(火)
- 9:00からの朝1限の授業。学生にとって朝起きて、すぐに講義を受けるのは遅刻しにくいから助かるのだろうな。でも、これまでやっていた身支度して、駅まで歩いて、電車に乗ってケータイを見るという時間は学習をするための長い準備体操にもなっていたはず。
- 授業開始時に学生にどれくらいハイな気持ちか聞いてみた。みんなローすぎる。ちなみに、僕自身もローのところに配置している。
- 授業では学生にグラフィックレコーディングをしてもらった。描いたものをチャットに投稿してもらう。対面授業でも、講義系の授業では学生に自分のノートを写真にとってメールで送ってもらっていた。おそらく、布団に入りながら、あるいは寝仏スタイルで受けている学生もいると思うが、これをやるとできなくなるのかもしれない。
- 今日の遠隔富研は、総務省の越尾淳さん。ポンチ絵プロジェクトでもお世話になったり、これまで授業に来てくださったこともある。
- まずは、公務員とは?そして官僚とは一体どんな仕事なのか?についてお聞きした。越尾さんは行政の仕事をサッカースタジアムをメタファーに説明された。市民をサッカーをプレイする人に、行政はスタジアムの運営に例えてみる。本気でサッカーを楽しむにはルール作ったり(制度づくり)、芝生の管理(インフラづくり)、そして利用料の徴収(税金)があるという。
- では、コロナは行政サービスをどう変えていくのだろうか?越尾さんは「これまでの当たり前」が通用しなくなる瞬間が明確になったという。例えば、給付金に関しては原則的に「世帯」ごとの申請となっている。これまで、多くの家庭は夫が稼ぎ柱あり世帯主であり、この世帯という単位で数多くの行政サービスが提供されてきた。しかし、もしかしたら、世帯主がDVの加害者であり、家族の1人がシェルターにいるとすればお金の支払いが難しくなってしまう問題が出てくる。
- では、国民全員がマイナンバーカードを持ち、口座が紐づけられ、所得なども政府がすぐに確認できれば支払いは極めて可能になる。一方で、国民がそのような一元管理を今まで望んできたのか。と言えばそうとも言えないし。また、これからそれを望むのかと言えば今後の議論が必要とされることだ。
- 行政のサービスに「あれもこれも」は望めない。国には膨大な借金があるし、便利なITサービスとプライバシーの関係は表裏な側面もある。これからも行政サービスのDXは加速すると思うが、決め方の理論は実に難しい。そんなことを改めて考えさせられた。
6月1日(月)
- 不思議なことに約2ヶ月も日記を書いている。人生で初めてだ。
- noteでもなくFacebookでもなくTwitterでもなく、この自分のブログに書くところが実は結構好き。過疎化した村で素朴な一軒家を立てて1人で絵を書いているような感じ。(そんなことしたことないけど)いいね!メーターもないし、レコメンドされることもない。見てもらおうと思ったら街に出て(FacebookやTwitterで)投稿しないといけない。
- 今日は月曜日の瀧さんの授業。瀧さんのワークはやることが明確で、構造がしっかりとしている。
- 誰かもいっていたけど、オンライン授業の恐ろしいところは、実はコミュニケーションの取りにくさとかではなく、伝えるべきこと、やってもらうことが明確化されること。論文や本を書くように論旨を明確にしないと授業にならないし、課題も出せない。構造の強さ
- 僕のようになんちゃってアクティブラーニングでごまかしている人間は、篩に掛けられ、チリとなって散っていく。
- 今日の遠隔富研は、近畿大学の山縣正幸さん。山縣さんは経営学史がご専門で、特に1920年代のドイツ経営学者のニックリッシュにお詳しい。ニックリッシュは価値の循環を提唱しており、今で言うところサービスデザインやエコシステムなどの概念にも近い。山縣さんはそれでデザインに関心を持たれたという。
- 資本主義経済は高度化し、極めて無駄のない合理的な生産システム、供給連鎖の仕組みが生まれた。それはある種の「余剰のない社会」とも言える。コロナの問題はその脆弱さを明らかにした。ハンガリー出身の経済学者コルナイ・ ヤーノシュが述べるイノベーションと余剰の関係を引用された。
- 最後にディスカションしたお題は「創造的余剰とはいかにして生まれるのか」だ。ちょっと難しいお題にしてしまったため、ブレイクアウトルームのディスカッションは難しかった。(あるチームは愛の余剰とかについて話したとか話してないとか)
- しかしながら単純な利益追求モデルではない、価値の循環や余剰などの「全体性」を踏まえた考え方を持つことは、デザインと経営の関係性を模索する上で、基盤となるような考えになるだろう。