千葉工業大学の安藤先生&研究室の皆さんがグッドパッチさんのサポートのもと開催しているUX ROCKETにて、富田研究室の学生が発表します。発表内容は、リーガルデザインというデザイン実習の作品の一部です。生活の身の回りにある様々な「契約」。この契約に同意する前に、どのような対話を生み出すことができるのか、考えてみました。4年生の卒業研究もちょっぴり紹介します。(発表時間は16:00頃から)
私たちはあらゆる契約を結びながら生活しています。家を借りる時に結ぶ賃貸契約書、仕事をするときの秘密保持契約書、アプリケーションのインストールの同意書。数えたらキリがありません。
しかし、この契約を私たちは理解しているのでしょうか。企業や組織の言いなりのように結ばされていないでしょうか?
弁護士の水野佑さんは、そのような契約のあり方に対して、疑問を提示します。水野さんは、本来契約とは当事者双方の合意を実現していくために修正を重ねてゆくものであって、合意形成やコミュニケーションの手段であると述べます。そのためには、法への主体的な関わりが必要だと主張します。(2017年には水野さんにオンラインレクチャーをしていただきました)
私たちは、そのような活動に刺激を受け、2017年より身近なルールや契約にフォーカスを当てて、デザインによる「小さな解決」を志すことにしました。それが賃貸契約書のデザインと秘密保持契約書のデザインです。
また、学生がそれらの経験を経て、卒業研究として医師と患者が結ぶ契約書:インフォームドコンセントのためのデザインをしました。医学部の医師や看護師と協働し、患者と医師の対話の体験を再設計しています。
3年目にあたる2020年度は3つの学生グループが自分の身近にある契約の中で「違和感を感じる契約」ものを見つけ出し、これらの契約を交わす前、つまり「サインの前に」できることはないか検討してきました。