データサイエンスを学ぶ学生とデザインを学ぶ学生がコラボするinfographicの授業スタート

今学期のinfographicsの授業は、数学科でデータサイエンスを学ぶ学生(数字を読み解く人)と芸術学科でデザインを学ぶ学生(わかりやすく伝える人)がコラボレーションする授業です。コラボによって発見があり、魅力的で図として正確なinfographicsを目指します(大げさですが!)

今日は第一回目でゲストにNHK報道局の山本智さんに来ていただきました。そして理学部数学科の山本義郎先生のレクチャーと私のレクチャー。

最近は広告代理店から省庁まで、たくさんの方からinfographicを活用したいがどうすればよいか、誰にお願いしたらよいか、というご相談を受けます。もちろん、国内で第一線で活躍されてきた方はたくさんいらっしゃいますが(bowlgraphicsの徳間さんなどは、本当に様々なメディアで美しい作品を精力的に作っています)、やはり依頼できる会社や人が少ないという状況です。

デザイナーやクリエイターにとってもinfographicはやっかいなものでもあります。ダイアグラムなどを大学で学んでいたとしても、数字を読み取り、切り口を明確化し、図を正しくう美しく作る人は限られてしまいます。

1900年代初頭に世界で初めて大規模なインフォグラフィックスの組織を立ち上げたOtto Neurathはこう言っています。

歴史家、統計専門家、地理学者などの「アカデミー」と呼ばれる学術専門家、アルンツを中心とするデザイナー、そしてその両者を媒介する役目を持つ「変換者:トランスフォーマー」と呼ばれる専門家からなる大規模なチームが編成された。トランスフォーマーはいわば編集局であり、企画立案と編集を受け持つ。データや加工以上にこの存在があってはじめて作業が明快な方向性を帯びることになる。

世界の表象 オットーノイラートとその時代, 武蔵野美術大学美術資料図書館 2007

Neurathはすでにデザイナーとの協業の必要性を説いており、それを高度なレベルで実現してきました。100年経った現在も、全く同じようにデザインが出来る人とデータを読み解く人との協業やチームビルディングが求められています。

なお、今後もinfographicsに携わる様々な方をゲストとしてお呼びできればと思っております。ボランティアでもよろしければ(お金がないのでスミマセン)…どなたかいらっしゃいませんか。

湘南キャンパスは少々遠く(平塚)にありますので、オンラインでライトニングトークという方法もあるかと思っております。

応援のほど、よろしくお願い申し上げます。