データサイエンスを学ぶ学生とデザインを学ぶ学生がコラボするinfographicの授業の最終発表会

IMG_6449 2東海大学の理学部数学科でデータサイエンスを学ぶ学生(数字を読み解く人)と芸術学科でデザインを学ぶ学生(わかりやすく伝える人)がコラボレーションする授業の最終発表会がおこなわれました。

過去記事:データサイエンスを学ぶ学生とデザインを学ぶ学生がコラボするinfographicの授業スタート

まずは、発表の様子をいくつか。

このチームのテーマは「ストーカー」!
警視庁のデータ等からビジュアライズしました。よくニュースで見かけるストーカー事件ですが、一般人にはどうもリアリティーがありません。そこで、ストーカーをより身近に感じてもらう(というと語弊があるかもしれませんが)工夫をしています。

実はストーカーの被害者は女子高生と思っていたところ大学生が多いとのこと。そして、ストーカーの最高年齢は78歳、最低年齢は15歳とのことです。また具体的なストーカー行為の事例なども視覚化していました。

犯罪をテーマにしたチーム

 

このチームは日本の大学生の勉強に関する国際比較。日本の勉強時間は少ないというのは、なんとなく知っているのですが、具体的に見てみると韓国が多いようですね。

ではなぜ、低いのでしょうか。彼らは学生の生活費や奨学金などの推移について示し、アルバイトの時間の増加に伴う学習時間の減少などの関係性について指摘していました。今、日本の大学生は?

 

このチームは大学生の恋愛事情!
「恋愛は人それぞれ」と思っていた私ですが、平均値を見ると面白いですね。
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このチームは学生のお金の使い方について。アンケートをもとにデザインの学生と数学科の学生のお金の使い方にどのような差があるのか視覚化しました。写真は講評中の山本先生IMG_6442

 

このチームは「学食」!大量にでる学食の食材。その量の単位を色々変えています。

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最後に授業のアンケート結果をもとに、来年度の授業に向けてディスカッションしました。

苦労した点は、みなさんが「コミュニケーション」と答えていました。たしかに数学が得意の人と、デザインが得意な人は考え方のプロセスが全く逆だったりします。(例えば私の場合は、良くも悪くも最終的なアウトプットのイメージをしながらアイディアを練ったり、制作プロセスを逆算します。)

とはいえ、このコミュニケーションは「辛い」と言っても避けて通れない道。特にデザイナーはデザインする対象に対して、距離を近づけ真摯に向き合う必要があります。(逆にデザインする対象と一体化してもいけない)そのような姿勢を持ったデザイナーになってほしいと思っています。

私がこの大学に来た理由もそこにあります。デザインを学びながら、デザイン以外の領域といかにコラボレーションし形づくっていくか。デザインの無い領域に如何にデザインを適用させていくか。この授業にはそんな想いが込められています。

そして、大学は自分の専門性を高める場所であるのは当然ですが、同時に社会から見て自分の専門性がどこに位置づけられているのかを認識することは重要だと思っています。

ちょっと熱く語ってしまいそうなので、この辺で….

最後には授業スケジュールや身につけるべきスキル、呼んで欲しいゲストなどについても検討し、学生からも具体的なアドバイスをもらうことができました。初めての授業で手探りでしたが、本当によかったと思っています。

そして、学内の仕事から学会まで超絶多忙にも関わらず、このようなプロジェクトのご提案にご快諾いただいた山本先生、そしてゲストで来ていただいたNHKの山本さま、bowlgraphicsの徳間さまにも心から御礼申し上げます。そして、参加してくれが学生のみなさんおつかれさまでした!